pro-beam電子ビーム溶接機

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pro-beam電子ビーム溶接機

IMG_0001.JPG私たちは電子ビーム溶接に長年携わって参りました。溶接エンジニアとして、サービスエンジニアとしてpro-beam社の電子ビーム溶接機を国内のお客様に自信を持ってお勧めいたします。
pro-beamは30年以上にわたり電子ビーム溶接のジョブショップとして世界の電子ビーム溶接技術をリードしてきました。現在でも世界最大の電子ビーム溶接、穴加工のジョブショップとして他の追随を許さないポジションを確立しております。

また、海外のメーカーの製品であることからメンテナンスや突発的な故障の対応をご心配されると思いますが、これらについては迅速な対応ができる体制作りに努めておりますので、安心してご使用いただけます。

pro-beam社のご紹介

Equipment Technology 4.05_page_12_pict_0002.jpgpro-beam社は1974年にDietrich von Dobeneck氏によりミュンヘン郊外Planeggに設立され、一名の従業員と中古の電子ビーム溶接機および電子ビーム穴加工機各1台の設備で受託加工事業をスタートさせ、現在に至っております。
近年、受託加工の多くの経験から従来のドイツ製電子ビーム溶接機よりさらに実用的かつ安定性のある電子ビーム溶接機の自社開発を行い、2000年より欧州において販売を開始しました。

現在、pro-beam社はpro-beam AG&co.KGaAをホールディングカンパニーとして受託加工のみならず 電子ビーム溶接、穴加工機の製造販売、溶接施工技術の開発までを行なう従業員数約230名の総合電子ビーム加工メーカーに成長いたしました。ジョブショップはドイツ国内だけではなく、スイス、中国にも展開しています。

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pro-beam電子ビーム溶接機の歴史

電子ビーム溶接はドイツとフランスで1950年代に発明されました。
ドイツでは当時カールツァイスで透過型電子顕微鏡を開発していたDr.K.H.Steigerwaldが電子ビームによる穿孔現象を発見し、その後の溶接機の開発につながりました。Steigerwaldはその後自身の会社をミュンヘン近郊に設立し、有名なSteigerwaldガンを作り出しました。この電子銃の特長は高電圧の加速による非常にシャープなビーム形状、テレフォーカスシステムによる長い焦点距離、ドライ絶縁による使い勝手の良さ、フィラメントのクイックチェンジ、優れた光学観察系等でした。

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写真左よりDietrich von Dobeneck氏、pro-beamでの最初の電子ビーム溶接機(カールツァイス製)、最新の超大型電子ビーム溶接機K6000

一方旧東ドイツでは走査型電子顕微鏡の発明者であるManfred von ArdenneによりArdenneガンとして有名な大出力の電子銃が開発されました。この電子銃は金属の溶解や蒸着などに用いられる大出力のもので、非常に優れたビームガイダンスシステムを持っています。

pro-beam社はドイツのミュンヘンに本社を置く世界最大の電子ビーム溶接ジョブショップです。彼らは30年以上にわたり電子ビーム溶接のジョブショップとして世界の電子ビーム溶接技術をリードしてきました。現在でも世界最大の電子ビーム溶接、穴加工のジョブショップとして他の追随を許さないポジションを確立しております。

pro-beam社の長年の電子ビーム溶接機ユーザーとしての経験により西ドイツ型高電圧型電子銃の欠点を徹底的に改善し、旧東ドイツの電子ビーム研究者と共同開発することにより、旧東ドイツの優れたビームガイダンス、2次電子利用技術を取り入れたのが、最新式のpro-beam電子銃です。

pro-beam社は自社で使用する目的で高能率な装置の開発を行ってきましたが、2000年より電子ビーム溶接機の外販を開始し、すでに100台近くの装置が自動車、航空機等の溶接用として使用されています。


pro-beam電子銃の特長

電子銃構造.jpgEquipment Technology 4.05_page_09_pict_0001.jpg

プロビーム電子銃の構造および外観。構造図はクリックすると拡大します。

pro-baem電子銃は旧西ドイツ伝統の高電圧型電子銃と旧東ドイツのビーム制御技術、反射電子利用の技術が融合したものです。
従来ドイツメーカーの電子銃は長い焦点距離(テレフォーカス)、ドライシールによる高圧の絶縁、優れた光学観察系などが特長でした。しかしながら、ドライシールはしばしばソケット部の絶縁不良を引き起こし高圧ケーブルやインシュレーターの破損を招く欠点がありました。また、インシュレーターが真空容器を兼ねた構造となっているため熱的に安定するまでに時間が掛かりました。
pro-beam電子銃は従来のテレフォーカスガンの良いところはそのままに欠点を克服しています。以下にpro-beam電子銃の特長を列挙します。

  • ☆焦点距離が長い
  • ☆非点調整機能を備える
  • ☆フィラメントの交換が容易
  • ☆フィラメントの位置再現性が良い
  • (フィラメント組み付け時の基準と電子銃の取り付け基準面が同じ)
  • ☆絶縁体が短時間に熱的に安定性するためビームの安定に要する時間が短い
  • ☆電子銃の上蓋は真空容器の蓋以外の機能を持たない
  • ☆容易な高圧ケーブルの接続
  • ☆柔軟な高圧ケーブル
  • ☆反射電子観察系を標準装備
  • ☆ビーム解析機能(オプション)
  • ☆ビーム自動調整(焦点、非点調整、ビームアライメント)
  • ☆高速偏向システム(標準25kHz、オプションで100kHz)


また、アルミニウム合金等の比較的アーキングが多い材料を溶接する場合やシビアな品質管理が求められる場合には2レンズシステムや2つのターボ分子ポンプによる排気システム、PWM制御による低リップル高圧電源、パルスビームジェネレータ等をご用意できます。

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